中国編あらすじ
台湾大地震で全てを失った川浪が命からがら台湾を脱出して福岡に帰りついたその日、偶然にも、中国から招聘が届いた。極寒の過疎地に「国際的に展望できるキノコ産業を育ててほしい」という要請である。中国といえば川浪一族にとって縁の深いところである。さっそく大連に飛んで、真冬に菌糸を育て夏時期に美味しい「どんこシイタケ」が採れるプロジェクトを立ち上げた。そして2年、念願だった日本への出荷を果たすのだが、日本ではちょうどその時、シイタケ・畳表・ネギをターゲットにした貿易セーフガードが発効、思いもしなかった一片も陸揚げできないという地獄の結果となる。
大きすぎる挫折、賠償問題、さらに、胆のう結石の激痛、極度の不眠、坐骨神経痛に悩まされ、挙句の果てに凍てつく冬の朝、激しいめまいに襲われて石の階段に頭から転倒して絶体絶命のピンチを迎えた。